「どこにお店を開くか?」 出店場所が決まったら、いよいよあなたの《 雑貨ワールド 》を具体的に実現させてゆくための店舗改装にとりかからなければなりません。
初めて自分のショップを開く方にとっては、店舗の内・外装工事を
ど こ に? ど の よ う に? ど れ く ら い で?
依頼すれば良いのか、見当がつかないと思います。 普段の実生活においては、体験する事がまずありませんから、何もわからなくて当たり前です。 そんな方のためにこちらのページでは、さまざまな店舗の改装方法をご紹介してゆきます。
それではまず最初に参考のために一般的なお店の改装手順を説明しますと
というような流れになります。
ふつう、ブティックなどが専門業者に依頼してお店をつくる場合、華美(贅沢)な装飾を施さなければ、坪あたり30万〜60万くらいの改装費が必要で、仮に10坪の店舗ならば300万〜600万円ほどかかります。
地域性(都会か地方か)にも影響されますが、施工費は使用材料の素材や加工方法によって大きく変わります。
床材、壁材、照明、什器の材質などに何を選択するかによって総工費は2倍にも3倍にもなり、素人には理由のわからない名目?でお金はドンドンあなたの財布から出て行きます。
確かにプロの業者さんに依頼すれば、それなりに見栄えの良い統一感のある無難なお店を作ることができ、それが店舗作りの通常のパターンではあります。
高額雑貨を扱ったお店などをはじめる場合は、販売商品のイメージに合った立派な店構えや小ぎれいな内装を施さないといけませんが、個人経営規模の雑貨ショップでは、できる限りあなた自身の手作りでお店を完成させていっても充分に素敵なお店は作れます。
雑貨店という業種には、扱っている商品の性質上「手作り感覚のお店」というのがよく似合います。よほどトンチンカンな作りにしなければ、お客さんも違和感なくあなたのお店を受け入れてくれるはずです。
むしろ《 意図的に作られた 》とさえ感じてくれるかもしれません。 もちろんそうなるには改装費をかけない分、それに見合うあなたの努力とセンスが必要になってきます。
最初に業者に依頼して、ある程度立派なお店を作ってしまうと後から商品に合わせて什器の配置換えなどの変更をしようとしても、なかなか思ったようにうまく行かなくて、結局はあれこれ悩んだ末に、気に入らない部分をまた《 再改装する 》という、実に効率の悪いことをしてお金の無駄遣いになってしまうことがあります。
雑貨屋を営業してゆく上で、最も重要なのはお店の商品構成ですが、これは特殊なラインでなければ、オープン後に様子を見ながら修正してゆくことは充分可能です。 しかしお店作りは、一度出来上がってしまうとまた作り直すことはなかなか出来ません。
初めてのショップ作りでは、経験(ノウハウ)がないためについつい改装業者のいわれるまま、固定式の棚板什器などを壁面に作りつけてしまうと「商品にあわせて高さを変えようとしてもどうにもならない…」というような「見栄えは良いが使い勝手が悪い」という事態が開業後に必ずといっていいほど出てきます。
高い改装費を払って作ったのにそんなことになってしまったら、いったい何をやっているのかわからなくて、とても損をした気分になってしまいます。
そのような事体にならないように、専門の業者にすべての改装を依頼する時には、よくよく注意しなければなりません。
わたしがおすすめする手作り改装のパターンでは、基本的に店内のほとんどの什器に 移動可能タイプ を使用しますから開店後、商品の陳列にいろいろな不具合が出てきたとしてもあなたの思うように変更(移動)ができます。
ある程度スペースの限られた雑貨店では、少ない商品量をカバーするためにも、定期的に店内の模様替えをして、常にお客さんを飽きさせないように努力しなければなりません。
雑貨店にとっては、お客さんに 「このお店はいつ来ても変わり映えしない…」 という印象(固定観念)を持たれてしまうことは絶対にさけなければなりません!
お客さんがあなたのお店に対して、一度そのような悪いイメージを抱いてしまうと、よほどのことがない限り、再び来店してはもらえません。 もちろんそのような事態にならないためには、常に新鮮な商品(商品は雑貨店の要です)の提供を心掛けなければなりませんが、毎日お店に新商品が入荷してくることはありません。
当然売れなければ、同じ商品がそのままいつまでも店内にならんだ状態が続き、お店にとってイメージダウンになってしまうおそれがあります。
そんな時には、店内の陳列什器の配置をチョコッと変えてやるとお店の雰囲気も変化して、前と同じ商品をならべているのを誤魔化すことができます。
移動可能な陳列什器を使用していれば簡単に配置換えができて、ちょっとした店内の模様替えにはとても便利です。
またお店の床や壁面は、よほど汚れがひどい場合を除いてそのままの状態で、陳列什器等で隠して使えば、その分改装費も安く抑えられますし、やり直すとしても壁紙くらいならあなた自身でできないこともありません。
最近は日曜大工センターなどに、素人でも手軽にはれる「壁紙」がいろいろ市販されていますから、手先の器用な知人にでも手伝ってもらえば、ちょっとした壁面くらいは簡単に張替えることができます。
出来映えは本職の仕事内容とは多少見劣りするかもしれませんが、壁面の大部分は什器でかくれてしまいますから、たとえつなぎ目が少々ズレたり、角がうまく合わなかったりしても露出部分は天井付近だけですから、そんなに気にすることもないでしょう。
もしも目ざといお客さんに指摘されたとしても、そのことをうまく話題にしてしまえば、そのお客さんと親しくなるキッカケにもできます。無駄な改装費を使わないためにも、できる範囲内で多少無理をしてもガンバってやってみましょう。
あなた自身で苦労しながら作り上げていったお店には、少々出来映えが悪くても、自然とかわいい子供のように愛着が生まれきて、心が通ってくるもんです。
床と壁面さえ整えば、あとはいろいろな大きさの移動可能タイプ什器を店舗内に効率よくセッティングして行けば、お店の形が出来てきます。
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