海外から商品を直に仕入れて、自分の雑貨ショップで販売することを考えられている方も多いと思います。 国内の卸し問屋やメーカーを通して仕入れる商品は、たとえバッティングなどの厳しい制約があるとしても、必ず他のお店(競合店)にも同じ商品が並んでいます。
売れ筋商品ならば、当然その可能性はより高くなります。
たとえ、同一エリア内に同じ商品を扱う競合他店が存在していないとしても、ネットショップには必ず売り出されています。
今は、卸問屋やメーカーが直に楽天市場やヤフーショップなどのモールに出店して、自社の取扱商品を販売しているケースも多く見受けられます。
オリジナルで店名のロゴを入れるか、あなた自身かまたは、雑貨アーティストに個別に商品を発注でもしない限りは 「 あなたの雑貨店にしかない 」 という商品を仕入れて販売することは、まずもってむずかしいのが現実です。
しかし、海外から商品を仕入れた場合は
ということも可能です。
元タレントの山口美江さんの ”グリーンハウス ”は、店舗面積がわずか3坪ほどしかないため 「 国内では他に扱っているお店がない商品(1点モノ!)
」 を取りそろえることをお店作りの段階で明確なコンセプトとされていました。
「 雑貨大好き集団 」を自認するソニープラザの社員たちは、海外のさまざまな見本市や町中の商店から露天にまで出向いて、まだ国内に紹介されていないような素敵な雑貨たちを買い込んで帰り、仕入れ会議にかけてはすぐさま、お店にフィードバックしていますから、常に目新しいユニークな商品が店頭にいっぱい並んでいます。
たしかに海外の雑貨たちの中には、日本国内ではあまり見たこともないような配色、形、素材をした雑貨たちがいっぱいあります。
あなたも海外旅行で訪れた町のショッピングなどで、素敵な雑貨たちにめぐりあったこともきっとあるハズだと思います。 そんな海外の商品を現地で買い付けて、あなたの雑貨店に並べておけば、競合他店と自店との差別化をはかるうえでも有効となりえます。
雑貨販売店が海外から商品を輸入(買い付け、仕入れ)するためには、一般的に次のような方法がとられています。
まず、1番目の方法は、個人レベルの雑貨店の規模では、ロット数や複雑な通関業務などの面からも、わざわざ輸入するメリットは低いといえます。 物理的にもむずかしいと思われるので、おすすめはしません。
2番目の方法は、現地にあなたの信頼のおける友人や知人、親族などが在中していてEメールなどで、常に連絡がとれるような状態であるならば、可能な仕入れ方法といえます。
”グリーンハウス”の山口美江さんはアメリカンスクール時代の知人に現地で商品を買い付けしてもらい国内にない雑貨を取りそろえていました。
ただし本当に信用・信頼のおける人物でないと金銭がからんできますから、あとあとトラブルが発生するようなことのないように、細心の注意が必要といえます。
わたしの知人にも、海外(米国)の見本市で知りあった現地人をうっかり信用したばかりに、商品の買い付けを依頼して仕入れ代金を送金したものの、いくら待っても商品は届かず、連絡を取ろうにも電話もメールアドレスも不通になっていてどうにもなりませんでした。
日本国内とは異なり、米国の古着のオークション会場や欧州の見本市会場などには、日本人をだまそうとねらっている詐欺師がたくさんいますので、まちがってもこの手の現地人を信用して、仕入れを頼むようなことは絶対にしないようにしましょう。 相手はダマしのプロです。
金になると思えば言葉巧みにすり寄って来ますから素人では相手になりません。
米国やヨーロッパ各国の見本市情報などは、日本国内にもその国の貿易振興の出先機関が存在していますから、問い合わせてみて下さい。
次に3番目の方法は、リスクが少なく、扱う雑貨アイテムにもよりますが、個人レベルでの輸入にいちばん適しているといえます。
人気のアジアン雑貨店などでは、オーナー自らがインドやバリなどの現地におもむいて、直接商品を買い付けてきて販売しているお店もたくさんあります。
インドやベトナム、タイなど、日本円に換算してみるとウソのような安い値段で買い付けできますから、それをあなたがお店で千円から1万円の範囲内(あくまで同業種の適正価格)で販売したとしても、商品1点あたりかなりの利益をかせぐことはできます。
現地で100円ほどで買える商品が日本国内では1800円くらいで販売されていて、利益率としては95%にもなります。
ただ、商品知識と買い付けノウハウが必要ですので、いきなり最初からあなたの雑貨店の商品すべてを直輸入品でそろえようと考えているならばやめられた方が懸命です。
あなたが扱う予定の雑貨を販売しているお店での販売・実務経験があり、大体の商品価格帯が把握できているか、または現地の買い付けに同行して仕入れをした経験があるか、雑貨の専門スクール等で仕入れ方法を学んでいる以外では、リスクが高いと言わざるおえません。
アジアン雑貨関係では、商品を卸しているメーカーや商社も今ではたくさん有りますから、よほどめずらしいものでない限り、すでに国内には入荷している(売っている競合店がある)と考えておくべきだと思います。
ノウハウ、スキルがないならば、まずは国内での商品の仕入れをメインに考えて、あなたの雑貨店の商品動向や客層が把握できたうえで必要と思えるならば、海外での直接買い付けを実行するパターンにした方が賢明です。 アジア圏でもインドやベトナム方面だけではなく、中国や韓国でも探せばおもしろい商品はたくさんあります。
これらをうまく仕入れて販売することができれば、値段設定(適正価格範囲内)も自由ですから、他店との差別化をはかったうえで、高い利益率をかせぐことは可能です。
もうひとつ、数多くは仕入れできませんが、スポット的に目を引くような雑貨を仕入れる方法として、海外カタログ通販を利用する方法があります。特にクリスマスやハロウィーンなど季節商材に関しては海外製品ならではの素敵な雑貨たちがけっこうあります。
わたしもかつて”ブルンバーグ”や”シェンチュリー”などのカタログを取り寄せ、日本に未入荷のブランド雑貨やクリスマス商材などを輸入したことがあります。
カタログ自体は個別に発行元に請求すれば送ってきてくれますし、ジェトロ(日本貿易振興機構)に行けばさまざまな海外カタログ類を閲覧することができ、個別の輸入相談にものってもらえます。
地方都市では県庁所在地の商工会館などにジェトロのコーナーが設置されていることが多いので興味のある方は、電話等で問い合わせしてみて下さい。
|